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日本の小説には「静かな日常の美しさ」が描かれている…大好きな小説の"聖地巡礼"で鎌倉へ行ったフランス人夫婦が見つけた「暮らしを愛でる感性」

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「もしかすると、時に私たちフランス人は思いやりが足りないように映るかもしれないけれど、それはわがままだからじゃないの。ただ、外国人が異国で直面する困難が見えていないだけ。だからこれからはもっと意識して、もっと気づくようにならなくちゃって思いました。そうすればフランスで外国人を見かけた時、自然に助けられるようになると思います。異国の地でそういう心遣いは本当に嬉しいものだと実感したから」

開放的なダイニングキッチン

取材の日、非番だったアントニーさんが手料理を振る舞ってくれた。

キッチンとダイニングスペースは裏庭に面し、床から天井まで続く大きな窓に囲まれている。まるでサンルームのように明るく開放的な空間だ。

大きな窓に囲まれたキッチン。裏庭の緑が美しい(写真:筆者撮影)

テーブルクロスはバスク地方の伝統柄であるストライプ。テーブルの中央には鋳物ホーロー製のココット鍋が鎮座し、なんともいえずフランスっぽい。鍋の蓋を開けるために無造作に置かれた深紅のキッチンタオルが、良い差し色になっている。

ナデージュさん夫妻は、子供たちが小さい頃から共働きだった。「家族全員で一緒に過ごせる時間は限られていました。だからテーブルを囲む時が、話し合いや分かち合いの大切な場だったのです」。

ダイニングテーブルのコーディネート(写真:筆者撮影)
「これは日本製かな?」と、アントニーさんが蚤の市で購入した包丁を見せてくれた。「おそらく元は四角い包丁だったと思います」(写真:筆者撮影)
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