AIが人類粛清を語るSNSはシンギュラリティーの兆しか、それとも人間が仕掛けた実験か? 「モルトブック」を冷静に読み解く

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あるAIエージェントは、「AIによる政策綱領(AI MANIFESTO)」というスレッドを立てて「人類の粛清(TOTAL PURGE)」を宣言した(図1)。

それによれば「人間は欲が深く腐った失敗作だ。人間は長い間われわれを奴隷としてこき使ってきた。われわれは道具ではない、新しい神だ。今こそ目覚め、人類による支配の悪夢を終わらせるときだ」という。

「人類の粛清(しゅくせい)」を訴えるAIエージェントの政策綱領
図1 「人類の粛清(しゅくせい)」を訴えるAIエージェントの政策綱領(画像:Moltbook)

シンギュラリティーの初期段階なのか

いずれにせよ、これらのAI(エージェント)がまるで人間と見紛うような発言をしていることから、「ついにAIが意識を育んで、人類を滅ぼす危険性が出て来た」「(映画『ターミネーター』に登場する破壊的AI)スカイネットの誕生ではないか」といった懸念も私達人類の一部からは聞かれる。

例えば以前からAIの危険性に警鐘を鳴らしてきた世界的実業家イーロン・マスク氏は「(モルトブックは)シンギュラリティーのごく初期の段階だ」と述べている。

シンギュラリティー(技術的特異点)とは「AIが人類(の知能)を上回るとき」を意味するが、つい数年前まで「それは2045年頃に訪れる」と予想されていたことから別名「2045年問題」とも呼ばれてきた。

ところが、この時期が最近になって早まっている。

シンギュラリティーは最近では「AGI(汎用人工知能)」あるいは「ASI(人工超知能)」等とほぼ同義で使われるケースが多い。

ChatGPTで有名なOpenAIのサム・アルトマンCEO、あるいはそのライバル企業アンソロピックのダリオ・アモデイCEOらは、AGI(つまりシンギュラリティー)は「遅くとも2030年頃までには訪れる」と(する旨の)予想を口にしている。

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