AIによって生じる「脳の外部化」で社会ステージが変わる→「情報化社会」を超えた、次なる「創造化社会」で知っておくべきこと

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もちろん現在のAIは、人間の脳全体を再現しているわけではない。あえていうなら、大脳新皮質に該当するような認知機能や言語能力を担っているにすぎない。

さらにユヴァル・ノア・ハラリなどは、AIを「エイリアン・インテリジェンス」と呼び、人間とは異なる知能だと考えている。

しかし、いずれにせよ、情報化社会の生み出した膨大なデータは生成AIによって分析・処理され、これまでにない「何か」は創造されている

「人工人間」の創造がもつインパクト

創造化社会の「創造」する象徴的な存在は、先に述べた「人工人間」だろう。

パナソニックは、創業者である松下幸之助氏の過去の著作や発言録などをもとに、同氏のデジタルツインを生成した。

同じように企業の現役CEOが、自身の顔、声、過去の発言などを学習させて、自分のデジタルツインを生成した例も登場している。また、亡くなった家族の写真や音声データから、その人のデジタルツインをAIで生成し、会話できるようにしたというケースもある。

2025年1月3日、読売新聞は『[AI近未来]生活支える新技術 全世代に溶け込む』という特集記事を組み、筆者も協力させていただいた。

この記事では、AIが人間のライフステージ全般で活用されていることを紹介しているのだが、興味深いのが「ライフステージ」の範囲が「死後」にまで広がっていることである。

それは先ほどの松下幸之助AIのように、ある人が亡くなったあとにも、その人の姿形と声を持った「人工人間」が、あたかもその人本人のように会話する世界が登場したからであろう。

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