3月に開催されるWBCを前に、各社はここが勝負どころとばかりに優遇キャンペーンを繰り広げている。なぜ、ここまで彼らは熱心なのか。
いったん手にした権利は手放せなくなる心理に注意
「モノ消費からコト消費へ」と言われて久しいが、今や人々は暇さえあればスマホを開いている。動画を見たり、ゲームをしたり、アプリでコミックを読んだり音楽を聴いたりと、エンタメは全てスマホ上で済んでしまう。
そこに来て、スポーツ中継だ。試合はリアルタイムで参加し、わいわい楽しむべきもの。その時間はスマホにくぎ付けになるだろう。ネトフリ加入をきっかけにスマホ上の滞留時間が延びれば延びるほど、エンタメを十分楽しめるギガ無制限などの料金プランが魅力的に映る。キャリアのビジネス拡大チャンスにつながるというわけだ。
それからもう1つ。私たちはいったん手にした権利を手放すことを苦痛に感じるものだ。Amazonプライム特典を利用してきたのに、それを失う。YouTubeを広告なしで視聴してきたのに、それができなくなる。同じように、Netflixの配信が来月から見られなくなるとすれば、どうだろう。これまで当たり前にできたことができなくなるのは、悔しいじゃないか――と。
このように月額課金ビジネスでは、まず“舞台に乗せること”が勝負だ。その点、WBCの配信は大きな武器になるだろう。これまでのネトフリの配信コンテンツに興味がなかったスポーツファンを、振り向かせることができるのだから。
ただのファンだけではない。野球ユーチューバーもこぞって加入するだろう。元プロ野球選手から一般人を合わせて数千人いるというが、WBC関連のコンテンツ作りのためには背に腹は代えられない。
その後はどうなるか。WBCの日程が終了したら解約しようと考えている人でも、一定数はそのまま残るだろう。手続きが面倒くさいからという理由で解約しない人もいるに違いない。得するのは誰なのか、言うまでもないだろう。
通信料やコンテンツ利用料は、財布を経由しない“見えないお金”だ。気づかないうちにチャリンチャリンと引き落とされていく。無駄遣いしているつもりはないのにお金が残らないと嘆く人は、こうした“見えないお金”をチェックしてほしい。通信費として引き落とされている内訳を確認し、何を払っているかを自覚することだ。
WBCの熱狂が薄れ、冷静になったタイミングで、この先も払い続ける価値があるかをフラットに判断しよう。
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