「67歳のときに肝臓がんの診断」 しかし延命治療を拒否した母…《"何もしない"という選択》をした彼女の真意
「神からいただいた生き方を自分でちょん切っちゃったらよくない、まっとうしなければならないと思うけど……早く逝きたいとも思うのです」
訪問診療を開始してから2週間あまり。クリスチャンの丸山節子さんの口からこういう言葉が出たとき、いっぽのスタッフはびっくりした。
節子さんは夫の次郎さんと2人暮らし。近所に長男の靖人さん一家が住んでいる。
67歳のとき、肝臓がんの診断を受けたが治療を望まず、歩いて通院できるかかりつけの久保田胃腸科クリニックに通って体調管理をしていた。診断を受けた病院も時々受診したが、それはがんの状態を確認するための検査目的だった。
もう一度、大好きな庭いじりがしたい
がん発症後8年目の春が過ぎたあたりから体調不良が出てやせ始め、8㎏もやせた。それでも猛暑の夏を乗り切り、ようやく初秋の気配が感じられるようになったころ、最初の腹痛が出た。痛み止めを飲んでも効かない。
久保田クリニックは往診をしていないため、「動けなくなったら最後まで自宅で穏やかに過ごしたい」と言う節子さんの希望に沿って、久保田院長からいっぽの小笠原院長に依頼があった。
小笠原院長が診察すると、お腹がかなり張っていて、肝臓も触れる状態だった。肝腫瘍が大きくなると、その分、右上腹部にせり出してくるのだ。
それでも痛みが出ることはあまりないのだが、腫瘍内で出血したりして腫瘍が急激に増大するようなことが起きると、痛みを感じることが多い。節子さんを襲った腹痛も、それが原因と考えられた。
すぐに週3回の訪問看護と週1回の訪問診療が開始され、医療用麻薬で痛みをコントロールし、在宅酸素療法を導入して呼吸の苦しさや息切れを緩和することになった。


















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