SFで描かれた未来が現実に? SF作家が70年前に予言していた"監視と統制のディストピア"

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逆に、「自動乾燥機能付きジャケット」というものが登場し、水に濡れてもすぐにジャケットが乾く!というアイテムが映画内で実用化されていました。なんと実際の現実世界でも、サンフランシスコを拠点とするスタートアップ企業Falyon Wearable Techが「2015年」に合わせて、このジャケットを開発しています。映画の公開から26年後、まさに映画が描いた未来の年に、フィクションが現実になったのです。面白いですよね。

逆にSFの未来予想が現実を超えてしまっている例もあります。士郎正宗の『攻殻機動隊』(1991年単行本発売、その後アニメ化)では、21世紀には脳を電脳化する技術ができていて、人々はインターネットに直接接続できる「電脳」を持ち、情報のやり取りや記憶の共有さえも可能になっています。

これは現実の2026年現在もまだ実用化されていませんね。

この作品の作中では、2024年に「笑い男事件」と呼ばれる事件が発生します。とある青年が監視カメラやテレビ映像、果てはその場にいた人たちの「脳」をハッキングして、自分の顔を「帽子をかぶった笑顔のマーク」に書き換えるという、作中世界の中でも驚愕の犯罪として描かれています。

このように、この作品はかなり現実の2024年と離れた未来予想がされているわけですが、だからといって「SF作品は現実とは乖離している」と言うことはできません。確かにこれは技術的には実現していませんが、監視カメラ社会やハッキング、プライバシーの問題など、作品が提起したテーマは、2024年の現実社会でも極めて重要な問題として議論されています。

ドンピシャで当たった未来予想

実はドンピシャで未来予想が当たった作品があるのですが、ご存じでしょうか?SF小説『夏への扉』(ロバート・A・ハインライン著)です。

1956年に発表されたこの小説では、主人公が「文化女中器」と呼ばれる全自動お掃除ロボットを作っています。24時間休みなく掃除してくれるロボットで、動力が切れれば自動で所定の場所に行きチャージしてくれるというものなんですが、まんまルンバですよね。

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