正解が1つではない社会。「わかった」で終わらせず、多様な背景を見たほうがいい。学校では教えない「立ち止まる力」を身につける方法
歴史の積み重ね、地理や気候、文化や宗教、アートや物語。そうしたものからくる価値観と経験。前提を薄くでも知っていると、「それって、どの立場から見た話だろう」と立ち止まれる。
多様性の時代、といわれるからこそ、その多様な背景を知っておくことが、ちょっと立ち止まれる視点になったりする。
それは、賢さというより「見落とさないための思考のクセ」なのだと思う。
仕事で効くのは「正解」より「問いの置き方」
企画会議や提案の場で結論がうまくいかないとき、実は最初に前提にずれが起きていることがある。市場はどこなのか、顧客は誰なのか、価値は何なのか。ここが共有されていないと、ロジックが正しくても話が噛み合わない。
視点の引き出しが多い人は、この前提を丁寧に扱う。相手の言葉をそのまま受け取らず、「その背景には何がある?」と考えられる。結果として問いが深くなり、議論が荒れにくくなる。
そして、そういう人は“人を雑に扱わない”ように思う。違う意見をただ否定しない。相手の前提を想像してから言葉を選ぶ。その態度は、長い目で見れば信用になる。派手なスキルより、ずっと静かに効いてくる。
それを人は教養と呼ぶのではないだろうか。教養とは、披露するためのうんちくではない。多くの前提を知ろうとし、受け入れ、大事にするための土台なのだ。



















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