478万回超再生で歴代1位に!《日曜劇場『リブート』》ネットが熱狂するその実力と、抱いた"1つの懸念"
正直、新規性が抜群に高いわけではなく、過去のヒットの法則をうまく取り入れながら、少しだけ新規性を加えていく。冒険しすぎない手堅い作家で、かつ、量産できる腕力がある(だって、このあと『劇場版 全領域以上解決室』も控えているし、どれだけ書いているんだろう?)。
ちなみに戸田恵梨香の代表作である『LIAR GAME(ライアーゲーム)』も黒岩が書いていた。筆者は『全領域〜』や伊藤英明が主演した夫婦のバトルドラマ『僕のヤバイ妻』がこの作家の作品の中ではエンタメ性が高いと思っている。
『リブート』は、儀堂に成りすました早瀬が松山ケンイチでなければ、やっぱり手堅い逃亡サスペンスものだったと思うが、その仕掛けはプロデューサーの力であろう。でもそうやって一回注目されれば、あとは一香の謎でしばらく引っ張れる。
「夏海リブート説」はほとんどの人が想像したことではあろうが、その答えは、すぐには出ないと思う。どっちだろう?とわからないままにしておけば、視聴者はついつい見てしまう。
少なくとも、最終回は見て、結局どうなったのか確かめたいという気持ちになる。そうすれば勝ちである。たとえ想像どおりでも外れでも、見せたもの勝ちだ。
最後までずっと、実はあれは嘘でーーとひっくり返し続けて、早瀬を翻弄すればいい。もし、一香の謎に飽きられたら、早瀬が最終的にどうなるか、それで引っ張れる。
1つだけ、筆者が心配していること
別人になりすました彼の正体がバレてしまう“仕掛け”は用意されている。早瀬が猫舌であることや、息子への愛情表現に耳を引っ張ること。どんなに顔と声を変えても味覚は変えられないし、ちょっとしたクセも油断したら出てしまうかもしれない。それも懇切丁寧に用意されている。
わからないことばかりだとつまらない。わかることがあると嬉しい。そういうものなのだ。
そして、前述したように、家族のあたたかい関わりにも親近感がわく。早瀬と一香は家族を守るために巨悪と闘うという同じ目的をもった同志でもあり、一香がどんなに裏切ってもそこに戻れば、リブートできる。
第1話で、儀堂が「こういうのでいいんだよ」と早瀬の作ったシュークリームを一口食べて言う。たぶん、『リブート』は“こういうの”。つまり、職人が一生懸命作っている街の素朴で優しい味のスイーツだ。


















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