サッポロを悩ます、「極ZERO」騒動のそれから 競合続々で発泡酒や新ジャンルが大苦戦

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
一世を風靡した極ZEROも、現在は競合の新商品攻勢のまえに、販売を落としている

2014年、サッポロホールディングスを大混乱に陥れた「極ZERO」(ごくぜろ)騒動。新ジャンルか、発泡酒なのか、酒税の区分をめぐる争いは、サッポロが116億円の酒税を追加納付という、敗北でいったん幕を閉じた。(ただし、サッポロ側は依然として正当性を主張し続けている。)

ところが、極ZERO騒動の余波は、1年以上を経た今も、サッポロにとって悩みの種となっている。

11月6日、サッポロは2015年1~9月期(第3四半期)決算を発表した。同時に今2015年12月期の業績見通しを下方修正。修正後の見通しは売上高5347億円(前期比3.1%増)、営業利益143億円(同2.9%減)。営業利益は今年2月に発表した、期初の見通しよりも20億円の減額となっている。

新ジャンルや発泡酒の販売不振が、業績を直撃

海外事業の拡大で売上高は前年を上回る見込み。営業利益で下方修正を強いられた要因は、国内ビール類(ビールと発泡酒、新ジャンル)の販売数量減によるものだ。稼ぎ時である8月の気温低下により、ビール類の国内総需要も9月末段階で、前年同期比1%減とやや落ち込んだ。

特にサッポロは2015年1~9月の販売数量が前年同期比で7%減と幅が大きかった。発泡酒と新ジャンルの落ち込みは激しく、同14%減となっている。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事