譲り受けた翌日起こった悲劇…善意に付け込む犬猫の「無償譲渡」の"知られざる実態"――ペットジャーナリストが明かす悪徳手口と3つの対策

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指定された引き渡し場所に行き、バッグ代を支払い、子猫を受け取り、自宅に帰った。キャリーバッグから子猫を出すと、左後足の膝から下が欠損していた。事前にそんな説明は受けていなかった。すぐに譲渡先に連絡をしたが、つながらなかった。

⑤健康上の問題が多発する可能性も

インターネット上で見つけた無償譲渡のMIXの子犬(キャバリア×トイプードル)。問い合わせをして、生後3カ月で譲渡してもらった。

自宅に届けてもらったが、子犬にしては元気がなく動きも鈍い。翌日、動物病院で検査をすると、遺伝性疾患をいくつも抱えていることが判明した。譲渡先からは「健康診断で問題なし」と聞いていたが、実際は両親から病気を引き継いでいた。譲渡先に連絡をしたが、メールアドレスは既に削除されていた。

詐欺から身を守るための鉄則3つ

前述したケースは氷山の一角です。これらの手口は、犬や猫などを大切に思う人々の善意を悪用するものであり、非常に悪質です。

冒頭のケースで利用したという地域の情報サイト「ジモティー」では、「里親カテゴリーのルールについて」として、身分証提示、譲渡契約書の取り交わし、やり取りはサイト内のメッセージ機能を利用するなど、いくつかのルールを設けています。

しかし、個人間取引である以上、運営側ですべてを管理するのは困難です。最終的には自らがリスクを見極めることが重要となります。

①訪問・見学は必須(リスク管理の基本)

譲渡元を必ず訪問し、飼育環境やその人柄を確認しましょう。

直接会って話をすることで、相手の誠実さや、犬や猫への愛情を判断しやすくなります。また、譲渡を希望する犬や猫に対面し、健康状態(事前に健康診断をしてもらうのが好ましい)、ウイルス検査、寄生虫の駆除、避妊・去勢手術の有無などの譲渡条件も確認します。

不明な点は納得できるまで質問し、曖昧な箇所を残さないようにします。訪問・見学を拒否したり、駐車場などでの早急な引き渡しを指定したりするのは、詐欺の可能性を示す危険なサインです。

②契約書・身分証明で「言質」をとる

詳細な譲渡契約書を交わすことが最も重要です。契約書には犬や猫の情報、譲渡元と譲渡先の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、終生飼養に関する取り決め、医療ケアの実施、飼育が困難になったときの対応などを明記し、双方が保管します。

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