ニデックが改善計画・状況報告書を東京証券取引所に提出/永守氏は取締役からも外れ、「経営には一切関わらない」と繰り返し強調

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Photographer: Fred Mery/Bloomberg

不適切会計疑惑に揺れるニデックは28日、改善計画・状況報告書を東京証券取引所に提出した。創業者で昨年末に経営の一線を退いた永守重信名誉会長(81)の意向を優先する企業風土との決別を強調した内容となった。

ニデックは、不適切会計疑惑が事実とすればその原因はどこにあったかとの観点から社外取締役を含む幹部26人とグループ会社の役職員に聞き取り調査を実施。創業者でカリスマ経営者として認識されていた永守氏の意思を周囲の幹部が忖度(そんたく)していたほか、永守氏に承認してもらうためにどうするかということに意識が向いていたという指摘が多数あったとした。

永守氏の意向で進められた計画にそぐわない進捗(しんちょく)報告は許されない傾向にあり、そうした方針は必ずしもけん制が効いた状態で判断されていなかったかもしれないとも指摘。ニデックの成長の原動力となってきた合併・買収(M&A)や注力する事業への大型投資において投資回収計画やリスク管理が不十分になっていた可能性も示唆した。

ニデックによると、第三者委員会による一定の調査結果は2月末をめどに提出される見通し。過去も含めて虚偽表示が認められた場合は、決算内容に「重要かつ広範な影響を及ぼす可能性」があるとして、10-12月期(第3四半期)の決算発表に向けた手続きはその後に進めることも明らかにした。改善計画は調査結果を踏まえて再検討や見直しを行う予定。

ニデックは企業風土刷新のため2月1日付で新組織を立ち上げることも発表。岸田光哉社長兼最高経営責任者(CEO)ら経営層と連携しながら現場の実態やニーズに合わせた施策を実行していく。

経営に関わらず

ただ、ブルームバーグのデータによると永守氏は主要な役職から退いたとはいえ、依然として個人でニデック株の約8.3%を保有する筆頭株主で、企業風土改革への取り組みが実効性を持つかは不透明だ。

岸田氏は同日夕に都内で開かれた説明会で、永守氏は取締役からも外れ、「経営には一切関わらない」と繰り返し強調。今後は株主の1人としての話し合いは継続するという。永守氏は年明け以降、ほぼ出社していないことも明かした。経営陣の責任追及については第三者委の調査結果をもって「厳格に対応することになる。あらゆる人が対象になる」とし、永守氏の処遇についても「例外はない」と述べた。

昨年表面化した不適切会計の疑いで、ニデックを巡る市場の視線は厳しさを増している。監査法人のPwCジャパンから前期の有価証券報告書について意見不表明とされていたほか、東京証券取引所から特別注意銘柄に指定された。1年後の審査結果次第では、上場廃止となる可能性もある。

著者:古川有希

ブルームバーグ
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