北海道新幹線が東海道新幹線より高額なワケ

鉄道の運賃と料金はどうやって決まる?

2016年開業の北海道新幹線。運賃と特急料金は東海道・山陽新幹線より高い(撮影:尾形文繋)

2015(平成27)年10月13日、JR北海道は、2016(平成28)年3月26日に開業する北海道新幹線の特急料金の申請を国土交通大臣に対して行った。申請のあった料金からすると、東京から新函館北斗までの特急料金(指定席)は通常期で大人1万1130円となる。運賃1万1560円を加算すると、合計で2万2690円である。

この価格に対しては、あちこちで「高い」という声が聞こえてきている。競合する羽田から函館空港までの割引航空運賃は1万円台のものもあり、北海道新幹線の運賃と特急料金の合算額を大きく下回る。

東京から新函館北斗まで新幹線の予定所要時間が約4時間10分前後とされ、鉄道の所要時間として航空機に対抗可能な目安とされる4時間を超えることや、東京-新函館北斗間862.5km(東京-新青森間713.7km+新青森-新函館北斗間148.8km)とほぼ同じ距離の東海道・山陽新幹線の東京-広島間(894.2km)での「のぞみ」が特急料金7420円(通常期)、運賃1万1660円、合計で1万9080円であることと比べても高いということから、そのような評価もあらわれているのであろう。

同じ距離でも違う運賃

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鉄道の運賃や料金(以下まとめて「運賃等」という)は鉄道事業者ごとに金額が異なることは周知のとおりである。たとえば、小田急電鉄などは初乗りが130円だが、運賃について訴訟沙汰になった北総鉄道は初乗り200円である(ICでなくきっぷを買った場合)。

小田急電鉄なら新宿から32.3km先の相模大野までの運賃は370円だが、北総鉄道に京成高砂から32.3km先の印旛日本医大まで乗ると運賃は830円に達する。

各社の体力や営業成績に左右されて運賃が異なっているのは常識的に理解できるものの、運賃等はどのように決定されるのであろうか。

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