北海道新幹線は1日何往復だと適切なのか 独自に「あるべき本数」を試算してみた

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来年3月26日の開業が決まった北海道新幹線。運行本数が少ないとも言われるが……。写真は2014年10月、函館に上陸した北海道新幹線H5系(写真 : T.R rex / PIXTA)

2016年3月下旬に予定されているJR北海道の北海道新幹線新青森-新函館北斗間の開業が近づいた。北海道新幹線の列車ダイヤは1日に片道13本ずつ、計26本の列車が走ると9月16日に発表された。

この本数が多いのか少ないのかといった議論も巻き起こっている。今回はこれまでの輸送動向から北海道新幹線を行く列車の最適な本数を推計してみよう。

1日片道10本あれば間に合う

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表1:北海道ー北海道を除く都府県間の旅客輸送人員

国土交通省の貨物・旅客流動調査によると、2013年度の北海道と、北海道を除く都府県間における旅客輸送人員は2213万0654人(1日当たり6万0632人)であったという。これらのうち、鉄道の旅客輸送人員は139万8700人(同3832人)で、輸送シェアは6・3%にすぎない。

いま挙げた1日当たり3832人という数値はJR北海道の海峡線の1日当たりの利用者数と同じである。青函トンネルを擁する海峡線以外に北海道と北海道以外の都府県との間を結ぶ鉄道が存在しないからだ。北海道新幹線の列車も青函トンネルを中心とした82・0㎞の区間で在来線を共用する。したがって、列車の本数もこの3832人という利用者数をもとにして考えればよい。

北海道新幹線を走るJR北海道のH5系、そしてJR東日本のE5系という車両はともに10両編成を組む。定員は731人(グランクラス18人、グリーン車55人、普通車658人)であるから、3832人を運ぶなら1日当たりの列車の本数は合わせて6本、片道3本ずつあれば十分だ。

とはいえ、乗車率は87・4%に達し、普通車などは混雑が続きそうだ。そこで、1日当たりの列車の本数を片道5本ずつの計10本走らせれば乗車率は52・4%に下がり、突発的に利用者が増えても対処できるに違いない。

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