反中マルコス大統領が議長、ASEAN「4つの課題」/2026年のASEANが「黒歴史」を持つセブで開幕へ
東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟11カ国が、1年交代の輪番制で務める議長国。米中ロ日韓印など19カ国の首脳が集う東アジアサミットをはじめ、数百の会議のホストとして、加盟国の首脳が、自身の任期中に一度あるかどうかの晴れ舞台である。
2026年はフィリピンの番だ。同国のマルコス大統領にとって最大の外交イベントだが、域内に流血の紛争を複数抱えるほか、南シナ海で対峙する中国との間合いの取り方など、課題は山積している。
2026年のASEANは1月25日、フィリピン中部のリゾート地セブで始まる非公式外相会議がキックオフとなる。
ところが、そのセブにはASEANにまつわる黒歴史がある。やはり議長国だった20年前、政情不安のため首脳会議をドタキャンし、各国を大混乱させたのだ。
今回もフィリピンは汚職疑惑で大揺れのなかで議長国が回ってきた。マルコス氏は、はたして難局を乗り切り、手腕を発揮できるのか。状況は、波乱含みである。課題は大きく3つある。
<課題1>試される「鬼っ子」ミャンマーへの対応
議長国はアルファベット順で回ってくる。2025年の議長国はマレーシアだった。今年は本来のミャンマーの番を飛ばしてフィリピンに回ってきた。
ミャンマーでは2021年2月、アウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)政権を国軍がクーデターで倒した。2カ月後の同年4月、ジャカルタで催されたASEAN特別首脳会議でミャンマー国軍と他の加盟国は、暴力の即時停止や特使の受け入れ、スーチー氏を含む関係者との面会を認めることなど5項目の合意を結んだが、軍政は今日に至るまで停戦もスーチー氏との面会も実現させていない。
このため、ASEANはその後の会議には軍政のミャンマー首脳らを受け入れていない。だから議長国の順番も飛ばしたのだ。
そのミャンマーで2025年12月末から今月にかけて、クーデター後初の総選挙が実施されている。親軍政党の勝利はすでに決まっている。軍政は総選挙を経て民政に復帰したとして、首脳の出席や代表としての認知を求めるだろう。
フィリピンが議長国としてまず試されるのは、ミャンマーへの対応である。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら