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反中マルコス大統領が議長、ASEAN「4つの課題」/2026年のASEANが「黒歴史」を持つセブで開幕へ

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  • 柴田 直治 ジャーナリスト、アジア政経社会フォーラム(APES)共同代表
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20年前の2006年もフィリピンは議長国だった。その年の12月にセブで東アジアサミットも含む首脳会議が予定されていた。新聞社で担当していた私も現地入りをして会議に備えていた。

ところが首脳会議2日前の12月8日にフィリピン政府は突然延期を宣言した。各国からの取材陣が予定変更を迫られただけではない。何より18カ国もの首脳や代表、外交団が仕切り直しのために甚大な調整を余儀なくされた。空港は混乱し、多くのホテルもキャンセルが殺到した。

表向きの理由は台風接近だったが、さほど大型だったわけでもなく、実際に大きな被害もなかった。当時のアロヨ政権は2004年の大統領選での不正疑惑が厳しく追及されデモや集会などの抗議活動が頻繁に行われていた。

同じ12月8日には下院が大統領権限を強化する憲法改正のための会議招集の決議を出したことで混乱に拍車がかかっていた。

大統領がマニラを離れたら、その間に何が起こるかわからない。政局のさらなる不安定化を危惧するアロヨ政権がドタキャンに踏み切ったのだ。

翌年に仕切り直しの会議が同じセブで催されたが、「18カ国もの首脳の予定を調整する大変さがこの国はわかっているのか」と吐き捨てる外交官の姿が記憶に残っている。

フィリピンの政局には当時と通じるところがある。昨年後半に洪水事業をめぐる汚職疑惑が続々と発覚し、大規模な抗議集会が開催された。上下院議長が辞任、閣僚の更迭も相次いでいる(「ほぼ全上院議員が汚職に関与? フィリピンの現実」)。

失脚や投獄も経験してきた海千山千のアンワル・マレーシア首相は昨年、米中ロの首脳とあの手この手で渡り合っていた。そうした芸当が内憂を抱えるマルコス氏にできるか。注意深く観察する必要がある。

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