激変する世界、変わらないニッポン--野口悠紀雄×ちきりん白熱対論「数の突破力を教えよう」番外編・その1
野口 場合によっては日本のことを知るとき、アメリカの統計を調べるほうが速いときがある。一方、韓国、中国の統計は未発達です。だから実態が見えない。中国に至っては、いまだにデータを操作しているといわれる。真偽はわかりませんが、不完全であることは間違いない。その点では、日本は経済を分析するのにかなり恵まれた環境にある。
それでも改善してほしいのが、日本政府のウェブです。日本政府の「e−Stat」というのがありますが、政府が作った検索エンジンが役に立ったことがない。自分が調べたいデータに行き当たらない。
ちきりん 私は、政府の統計に関してはサイト内検索はしません。グーグルで検索したほうが早いので。
野口 さすが日本政府も気がついて、先進的な省庁は、サイト内検索をグーグルに変えた。それを見ると、どの官庁が先進的か、はっきりわかります。この意味で先進的な官庁というのは財務省、経済産業省などです。
ちきりん 少なくともいくつかの官庁がグーグル検索を導入したのは、すばらしいです。世界でいちばん進んだものを使うのが、合理的ですよね。
のぐち・ゆきお
1963年東京大学工学部卒業、大蔵省入省。一橋大学教授などを経て、現在、早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問。著書に『財政危機の構造』『「超」整理法』など多数。
ちきりん
証券会社、外資系企業勤務を経て、早期リタイア。2005年から始めたブログ「Chikirinの日記」が大人気。著書に『自分のアタマで考えよう』『世界を歩いて考えよう』など。
(撮影:梅谷秀司)
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