松のオブジェ10億円、防災シェルター1億円…! 過熱する「ふるさと納税」の高額返礼品は控除額の上限設定でどうなるのか?
福田さんの見解はこうだ。
「ふるさと納税の高額返礼品をめぐる動きは、控除の上限額が438万円になるのに伴って盛り下がっていくのは確実です。高額所得者にとっては『自己負担で高額寄付をするメリットはない』という状況になるのではないでしょうか」
福田さんは「制度の活性化」という面では明らかにマイナス効果だと嘆く。
「ふるさと納税の経済効果は24年度に1.3兆円を超え、地域の雇用など副次的な経済効果も合わせるとその4倍以上とも言われています。このうち、高額所得者の寄付が占める割合は少なくありませんから、ふるさと納税の市場そのものがシュリンク(縮小)する可能性も十分あると思います」
外部の事業者に支払う手数料等は、縮減していく
今回の与党大綱では、税制上の控除を利用して集められたふるさと納税への寄付金は「公金」であることを踏まえ、「地方公共団体の区域外に流出するポータルサイト事業者など外部の事業者に支払う手数料等については、できる限り縮減していく必要がある」とし、自治体が受け取る寄付金のうち、募集にかける費用の割合を現在の最大5割から最大4割に引き下げ、使途の公表を求めることも盛り込まれた。
福田さんは、こうした措置が実行に移されれば、経済的打撃を受けるのはポータルサイト事業者にとどまらないと話す。
「ふるさと納税の魅力が薄れて利用率が下がれば、自治体はもちろん、自治体の中で返礼品の生産を請け負っている地元業者への打撃が最も大きいのではないでしょうか」
福田さんは、ふるさと納税は「金持ち優遇」との指摘には違和感があると訴える。
「確かに所得が高い人ほど豪華な返礼品をもらえる面はありますが、所得の高い人は高額な税金を納めています。富裕層にとってふるさと納税は、『税体系全体で見ればバランスが取れている制度』だという感覚なのだと思います」
さらにこう続けた。
「『住民税所得割額の2割を限度』とするふるさと納税の寄付控除額の設定自体は公平なのですが、返礼品の高級化に伴い不公平感をもつ人が増えているのも理解できます。そうなると、少数派の高額所得者には不利な状況が続くのも無理はないのかもしれません」
(AERA編集部・渡辺豪)
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