米菓トップの亀田製菓が海外ライバルに挑戦状、中国で富裕層狙い《オール投資・注目の会社》

08年設立の子会社KAMEDA USAは、柿の種を「カメダ・クリスプ」としてテスト販売中。現在は日本からの輸出で対応するが「ボリュームが増えれば現地生産も考えたい」(井関俊幸・経営統括本部シニアマネージャー)という。

立ちふさがる台湾系大手 中国は富裕層向けに活路

一方、巨大市場の中国では苦戦している。台湾系食品大手の康師傅と合弁会社を05年に設立、これをテコにボリュームゾーンに切り込もうとしたが、流通網拡大が思うように進まない。同じく台湾系食品大手の旺旺集團(以下、旺旺)が、中国の米菓市場で7~8割のシェアを押さえているからだ。

90年代前半に現地進出した旺旺は主力商品を大量生産し、圧倒的な低価格を実現した。中国では地域密着型の小規模販売店が多く、旺旺製品が陳列棚を占拠してしまうとほかの製品は入り込めない。しかも、旺旺に80年代から技術協力を続けているのは、日本では3番手の米菓メーカーにすぎない岩塚製菓。国内トップの亀田製菓にとって、何とも歯がゆい状況だ。

だが、指をくわえて見ているわけにはいかない。目下、日本向け輸出中心の青島子会社を活用し、日系流通大手の中国出店に合わせて、富裕層向けの販売を拡大する。流通経路の差別化で、中国市場を深耕する狙いだ。

同社は東南アジアなどコメ文化圏の新興国への進出ももくろむ。こういった海外戦略で重要になるのが、現地製造拠点の増強である。

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • インフレが日本を救う
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 就職四季報プラスワン
  • 仲人はミタ-婚活現場からのリアルボイス-
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

東洋経済education×ICT