イラン全土で現政権への抗議活動が拡大、もし革命が勃発すれば世界の地政学とエネルギー市場を一変させる重大な転機に
米国に拠点を置く人権団体「ヒューマン・ライツ・アクティビスツ・ニュース・エージェンシー」の数字を引用してAP通信が報道したところによれば、過去2週間で500人を超える抗議者が死亡し、1万人以上が逮捕された。これらのデモは通貨危機と経済崩壊をきっかけに始まり、現在では体制そのものに焦点が当てられている。
インターネットと電話へのアクセスを制限
当局は抗議の勢いを封じ込めようとして、8日以降インターネットと電話へのアクセスを制限している。これは政府の腐敗や経済運営の失敗、弾圧に対する国民の怒りを抑え込む狙いがある。外国の航空会社は同国への便を相次いでキャンセルしている。
トランプ大統領はイラン政府が平和的な抗議者を殺害すれば、米国は攻撃すると繰り返し警告している。同氏はマドゥロ大統領の拘束後にベネズエラ産石油を管理下に置くと主張したり、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のデンマークからグリーンランドを奪取すると脅したりするなど、米国の力の誇示を続けており、戦後の世界秩序に対する米国の攻勢を強めている。
イスラエルは6月に米国の支援を受けて、12日間の空爆でイランを攻撃したこともあり、イラン情勢について欧州諸国と密に連絡を取っている。匿名を条件に欧州高官が明らかにした。
同高官はイランの体制が崩壊すれば、ロシアのプーチン大統領にとっても打撃になると付け加えた。1年余り前のシリアのアサド大統領に続き、今月はマドゥロ氏が失脚。それに続く形となるためだ。
石油トレーダーにとってもリスクは大きい。 ただ、イランの主要産油州であるフゼスタン州で不安が広がっているかは不明で、これまで原油輸出が減少した明確な兆候は出ていない。10日には、王制時代のパーレビ元国王の息子で、現在米国に亡命しているレザ・パーレビ元皇太子が石油労働者にストライキを呼びかけた。 1978年の石油ストは即時に経済に打撃を与え、君主制の終えんにつながる一因となった。


















