年収500万円以上の男性を希望しても2割しかいない…結婚に必要な年収が「インフレ」してしまった構造的問題

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詳細にみると、夫の年収は子無16%増、子有12%増ですが、妻はそれぞれ63%増、31%増と夫を大幅に上回る増加率です。これも女性の年収が増えたからよかったねという話ではなく、結婚しても子が生まれても妻は働き続けなければならなくなったと見るべきでしょう。世帯年収もそれぞれ30%増、19%増です。

世帯数は子有が24%減で大幅に減っていますが、子無は6%ながら増えています。これも、20代妻の結婚が増えたのではなく、「結婚したもののとても子どもを生めるような経済状況ではない」ことを意味します。

このように、明らかに「結婚・出産に必要な経済条件」がインフレしており、そのために婚姻数も出生数も減っていると見るべきなのです。

そうした「結婚のインフレ」が如実に作用しているのが婚活現場です。
婚活系のネット記事やSNS上では「女性が希望する相手の年収500万円」という話がよく出ます。それに対しては「高望みだ」という声も多くあがります。もちろん、地域によっても違いはありますが、全国値でいえば、年収500万円以上の未婚男性は25歳から対象を49歳まで拡大したとしても2割しかいません。もし、女性全員が500万円以上の相手を希望しても8割は相手がいないことになります。

結婚の経済的ハードルがあがる構造

では、婚姻減とはこの「未婚女性の高望み」が加速したからなのかと考えがちですが、決してそうではありません。

2024年内閣府「少子化・女性活躍の経済学研究に向けたアンケート調査」から、25〜49歳の未婚女性の年収別に相手に望む年収が自分の年収の何倍にあたるかという係数計算をすると、300〜500万の中間層で1.58倍です。

そして、この1.5倍程度の年収差というのは、実際に結婚している20〜30代夫婦でも同様で、婚活女性が決して現実離れした無謀な高望みをするようになったからではないのです。

しかし、ここにこそ、女性の意思とは関係なく、結婚の経済的ハードルがあがる構造的原因が隠されています。

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