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「なぜ、あなたのマネジメントは罰ゲームなのか」
多くのミドルマネジメントが「罰ゲーム」のような疲弊感にさいなまれている。よかれと思ったことが裏目に出る。矛盾した要求の板挟みになり、身動きが取れなくなる。部下の「ちょっとご相談いいですか」という声に、「また仕事が増える」と一瞬身構えてしまう自分に気づき、自己嫌悪に陥る。
「長く続いた疲弊は、やり方を変えれば、終わらせることができるのです」――。話題の新刊『
マネジメントの原点――協働するチームを作るためのたった1つの原則』では、連続起業家×AI研究者×投資家の堀田創氏による「マネジメントの負担を軽くする科学的方法論」を紹介している。本書に掲載された生々しい事実から、今回はうわべだけの合意を生み出す、リーダーが気づかぬうちに駆使している「操作」について解説する。
善意の裏側に潜む「傲慢」と「不信」
「操作」とは、相手の自律性を損ない、自分が望む結論へ気づかれないように誘導する働きかけを指します。厄介なのは、多くの場合、リーダーに悪意がないことです。
たとえば、「君を成長させてあげたい」という言葉。これは、リーダーが、相手の無力感を維持させることで自己価値を保つ救済者の役割に依存してしまっている状態です。
あるいは、「部下は言わないと動かない」という傲慢な思い込み。操作という手段を選ぶ背景には、相手の主体性や能力を信用していないという残酷なメッセージが隠れています。
正義や責任感というもっともらしい言葉を盾に、相手の自由な意思決定を歪めてしまうとき、チームの心理的安全性は静かに、しかし確実に崩壊していきます。
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【人を無意識に追い込む「3大トリガー」】
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