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「君のためを思って」はリーダーのNGワード。部下の主体性を育てる関係性の築き方

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  • 堀田 創 Hajime Institute/株式会社シナモン創業者
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組織で健全な合意を阻む操作には、強力な3つのトリガーが存在します。

①優劣比較の煽り:「成長意欲が低いの?」といった言葉で相手の承認欲求や恐怖を刺激する。
②一貫性の利用:「最初に賛成したよね」と過去の発言を盾に、考えのアップデートを封じ込める。
③正義感の揺さぶり:「チームの責任感としてどうなの?」と、個人の良心を利用して従属を迫る。

これらのトリガーは、短期的に人を動かすには中毒的な効率をもたらしますが、長期的には「どうせ言っても無駄だ」という学習性無力感をチームに蔓延させます。

主体性を取り戻す「2本の境界線」

操作による不健全な合意を排し、真の信頼を築くには、自分と相手の間に「2本の境界線」を設けることが不可欠です。

1本目の境界線:情報の受容。相手の要求や意見を、遮断せずにまずは情報として受け取る自由です。ここでは内容の是非を問わず、相手へのリスペクトとして一次受容に徹します。

2本目の境界線:意思決定の自由。受け取った情報に対し、それを受け入れるか、断るかを自律的に判断する自由です。

「あなたの考えは理解しましたが、今回はお受けできません」という二段構えの対話こそが、対等な関係性を生む土台となります。リーダーが自らこの境界線を守り、メンバーにも反対する権利を保障し、その上で合意形成を行う(Disagree and Commit)ことで、チームには本音で話せるという本物のエンゲージメントが宿ります。

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