【2026年トレンド予測】ハンバーガーは「飲み物」、エビは「音」。Z世代が牽引する"身体感覚"ビジネスの衝撃

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原田曜平
長年Z世代を研究してきた原田曜平氏が2026年のトレンドを大胆予想する(撮影:吉濱篤志)

芝浦工業大学デザイン工学部UXコース教授であり、「さとり世代」「マイルドヤンキー」「Z世代」の名づけ親として知られる原田陽平氏。若者とメディア、消費の関係を長年研究してきた原田氏に、2026年にZ世代の間でヒットすると見られるトレンドを聞いた。

原田氏の言葉から浮かび上がってきたのは、「体験できるかどうか」というシンプルな価値基準だ。

Z世代にとって、モノはもはやゴールではない。語れるか、撮れるか、共有できるか——そこに価値が置かれている。

前編の本稿ではまず、「食」と「ファッション」という身近なテーマから、Z世代の消費行動に起きている変化を読み解く。

「飲めるハンバーガー」が象徴する“食のエンタメ化”

――2026年に来ると見ている食トレンドは?

大きなキーワードで言うと、「食のエンタメ化」です。象徴的なのが「飲めるハンバーガー」。2025年に「飲めるタコス」がSNSで大きくバズりましたが、その流れがさらに進化していくと見ています。

中目黒などで話題になった「飲めるタコス」は、「本来は飲めないものが飲める」というギャップが、若い世代に強く刺さりました。すでに幡ヶ谷周辺では、プルドポークのようなほぐし肉をたっぷり使った、“飲めるようだ”とSNS等で話題になっているハンバーガーを出している店もあります。

トヨダチーズステーキ
(画像:SNSで「飲める」と話題になっているハンバーガーを出している店の一つ「トヨダチーズステーキ」の公式インスタグラムより)

重要なのは、味そのものよりも「食感」と「ライブ感」です。断面の迫力、肉汁があふれるビジュアル、かぶりつく瞬間——すべてが動画向きで、体験として語れる。

Z世代にとって「おいしい」だけでは足りない。体験として成立し、動画にできるか。この基準で、“飲める◯◯”の流れは2026年も続くでしょう。

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