25年の《年間ドラマ視聴率ランキング》が示す「優勝劣敗」 TBSが上位独占、テレ朝が最多選出…"多様性を失ったTOP10"に懸念も
TBSが上位を独占する一方、テレビ朝日はTOP10に5本をランクインさせ、ランキングの半数を占めることで存在感を放っている。
その作品を見ると、『相棒』2本と『緊急取調室』『特捜9 final season』という年配層の固定ファンを抱える長寿刑事ドラマシリーズに加えて、オリジナル脚本による新作『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』がランクイン。
テレ朝の鉄板刑事ドラマシリーズに加えて、警視庁の特殊な専門部隊の活躍をコミカルな要素も入れ込んで描く新たな刑事ドラマが早速結果を残した。本作の視聴者には、テレ朝の“ハコ推し”の刑事ドラマファンが多いことが予想される。この先のシリーズ化は既定路線だろう。
並行して、テレ朝は『ちょっとだけエスパー』や『しあわせな結婚』、『PJ ~航空救難団~』『誘拐の日』など若い世代の取り込みを意識したチャレンジも積極的に行っている。
これらはTOP10圏外だが、その尖った作品性がSNSで話題になったドラマも少なくない。安定の高視聴率の長寿刑事ドラマシリーズとの両輪で、ドラマシーンのキープレイヤーになろうとしている。
TOP10圏外には、SNSで超盛り上がった作品も
今年のTOP10は、固定ファンからの安定した支持を得る名門のTBS日曜劇場枠と、年配層を中心にしたドラマファンを抱える長寿刑事ドラマシリーズが占めた。言い換えれば、もともと数字を持っているドラマしかTOP10に入らなかった。
この結果から言えるのは、今年は年配層を中心にするドラマファン以外の不特定多数の幅広い層をテレビに惹きつける世の中的な話題作に乏しかったこと。
日曜劇場の各作品は、数字だけでなく話題性も高い。そういったドラマが他の局や枠から生まれてこそ全体がより盛り上がる。それがなかった25年は、予定調和で終わってしまった1年とも言えるだろう。



















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