「国産から輸入車」と「輸入車から輸入車」乗り換えた人の年齢・年収・志向に違いはあるか?

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ここまで見てきたように、輸入車ユーザーを「国産車からの乗り換え」か「輸入車からの乗り換え」かに分けて眺めると、年代構成や購入メーカー、ボディタイプには大きな差はなかったが、購入価格には約80万円の差があり、購入理由でも異なる姿を見せていることがわかった。

好きなのは国産車メーカーか? 輸入車メーカーか?

最後に「最も好きなメーカー」のデータを紹介する。これは買ったクルマとは関係なく、シンプルに一番好きなメーカーを確認している。

メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲンの主要ドイツメーカーは、「国産車から輸入車」へ買い替えた人の43%、「輸入車から輸入車」の人の70%の支持を集めている。なお、「その他輸入車」は、10メーカー程度が数%未満で分散しているため、「その他」としてまとめた。

最も好きなメーカー

今回の分析対象者は、全員が輸入車を購入しているわけだが、注目すべきは「最も好きなメーカー」に国産メーカーをあげている人が少なくない点だ。

「輸入車から輸入車」の人が、国産車メーカーを回答した割合は8%であるのに対し、「国産車から輸入車」へ乗り換えた人の実に33%が、国産メーカーをあげている。

つまり「国産車から輸入車」へ乗り換えた人々は、まだブランドロイヤルティが高いわけではなく、おためし的に購入しているケースも多いというわけだ。

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特に、国産からエントリーモデルの輸入車に乗り換えた人々を、「一度きりの記念」に終わらせてしまうのか、「ブランドとの長い付き合い」の起点にできるのかが、輸入車メーカー視点では重要となる。

この分岐点は、クルマそのものはもちろんのこと、購入後の“想定外の出費・手間”、トラブル時のサポート面でのコミュニケーションなどにもかかっているだろう。

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三浦 太郎 インテージ シニア・リサーチャー

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みうら たろう / Taro Miura

北海道大学大学院理学院卒業後、インテージ入社。自動車業界におけるマーケティング課題の解決を専門とし、国内最大規模の自動車に関するパネル調査「Car-kit®」の企画~運用全般に従事。

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