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写真:ロイター/アフロ
20歳のビル・ゲイツは、人生を決定づける選択に向き合っていた。資金難、急成長する市場。趣味だったプログラミングはもはや「仕事」へ、そして「責任」へと変わりつつある。大学に戻るべきか、すべてを捨てて未来に懸けるべきか――。ある夜、ついにゲイツは「世界最高のPCソフト企業をつくる」と心に決める。本稿では、『ビル・ゲイツ自伝Ⅰ SOURCE CODE 起動』から抜粋のうえ、ゲイツの覚悟が凝縮された、決定的な1節を紹介します。
ある夜、長い散歩をしながら考えたこと
冬休みはフッド運河の祖母のもとを訪れ、ある夜、長い散歩に出た。そのときのことはいまでも鮮明に記憶に残っている。
運河の南岸沿いにうねうねとつづく2車線の州道106号線を歩きながら、MITSとの問題や翌年のマイクロソフトの経営をめぐるさらに大きな問題について考えた。
MITSとその買収を試みるパーテックは、僕らのソフトウェアを売る気がまったくない。次々と企業から声がかかっているのに契約を阻んでいる。この業界はついに軌道に乗りはじめたようだ。絶対に後れを取るわけにはいかない。自分にそう言い聞かせた。
大学生活を送りながら副業としてソフトウェア企業を経営するのはますますむずかしくなりつつある。そんな実感もそこにはこもっていた。
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【大学に残るか、未来のビジョンに懸けるか】
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