不安を期待に変える「誠実さ」
とはいえ、番組は始まったばかり。SNSでは「また選ばれない人が出るのか」と不安の声も見られる。しかし筆者は彼らの成功を予感している。かつて挫折を知った2人だからこそ、他者の痛みがわかる。その「人間力」こそが、優秀な仲間やファンを集める最大の武器になるはずだ。
ドキュメンタリーの中で、ボイストレーナーの安倉さやか氏が候補者たちに厳しい言葉を投げかける場面があった。
「2人ありきで始まるグループなので、落とされるかもしれない気持ちなんて散々味わってきたのに、余裕で落ちますよ、チームごと。業界から落とされるかもしれない気持ちを持たないと」
常に危機感を持ち、現状に甘んじない。緊張感も、彼らを前に進ませる原動力になるのではないか。
すでに、2人は個別の活動でも成果を出し始めている。西山は清水崇監督の映画『口に関するアンケート』(2026年公開予定、板垣李光人主演)で俳優デビューが決まった。2人でパーソナリティを務めるニッポン放送『TAGラジ!』も好評だ。
大手の看板があっても、待っているだけでは埋もれる時代。挫折を語り、自ら動き、熱量で周囲を巻き込む。中小企業やスタートアップにこそ、彼らの姿勢は響くはずだ。
番組では、西山が作詞・作曲を手がけた「FOREVER BLUE」や、Aile The Shotaが手がけた「花言葉」が披露された。候補生たちはそれぞれ異なる魅力的な「声」を持つ。挫折を経験した7人が、どんなハーモニーを生み出すのか、今後の放送も期待したい。
