マイオカインの分泌にはさまざまな特徴があります(以下の図表。※外部配信先では閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。
多くは運動によって増えるものです。
例えば、30分程度サイクリングをすると、筋肉から血液中へ分泌され、数時間後には運動前の状態に戻ります。このようなマイオカインは運動するたびに分泌され、それらの作用を発揮します。
その一方、常時分泌されているマイオカインの量が、運動習慣によって増えるものもあります。例えば、運動習慣のない人がジョギングや筋トレを週3回、数カ月程度続けると、座っているときも寝ているときもマイオカインの分泌量が増えるのです。
筋肉から分泌されたマイオカインは、血液の流れに乗って全身のさまざまな場所へ運ばれて情報を伝えます。
先にサイトカインで説明したように、マイオカインの全てが、血液中に増えて遠隔の細胞(内分泌経路)に作用するわけではなく、動いている筋肉自身(自己分泌経路)や、近隣にある筋肉や血管、骨(傍分泌経路)にしか作用しないものも多くあります。
マイオカインの働き:善玉と悪玉
マイオカインの働きは多岐にわたります(上の図表)。
私たちは、人間の体に良い影響を与えるものを善玉、悪い影響を与えるものを悪玉とよく表現しています。そういった意味では、マイオカインの多くは運動によって増加し、健康づくりを後押しする善玉物質です。


















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