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「あなたが"真ん中のコース"を選ぶのは偶然ではない」→レストランの松竹梅に仕掛けられた《脳が抗えない値付けのトリック》

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  • 遠藤 貴則 法廷臨床心理学博士、国際ニューロマーケティングトレーナー
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脳科学の研究では、前頭前野が「比較検討」「相対的評価」を司る領域として注目され、初期提示された情報(アンカー)があると、その後の情報処理や感情評価が大きく変化することがわかっています。

また、報酬系(側坐核)は、割引やセールの「得した感」に対してドーパミンを分泌し、消費者に購買意欲を高めさせることが示唆されています。

つまり、人は「何を基準に比較するか」によって、脳の報酬系が敏感に反応し、支払い意欲を左右するのです。

「心理的価格帯」を意識した値付けの3原理

価格帯を設定するとき、企業や店舗は次の原則を意識することで、消費者がスムーズに「買いたい」と思える範囲を誘導できます。

・原則1 アンカープライスを示す

高めの上位商品をまず提示します。たとえば、ECサイトで最初にやや高価格帯の商品を表示することで、後続の商品がリーズナブルに見えやすくなります。

・原則2 選択肢のバリエーションと「松竹梅戦略」

消費者が選択するとき、最も安い商品(梅)あるいは最も高い商品(松)ではなく、中間の商品(竹)を選びやすいという心理傾向を活用します。

・原則3 カテゴリーや見せ方で価格を別次元化する

「オーガニック素材」「限定生産」などのカテゴリーを設けることで、高めの価格設定を正当化しやすくなります。

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【レストランの値付けにはこんなトリックがあった】

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