「スキーブーム終了による倒産危機」を乗り越えた老舗が放った起死回生の新市場戦略
そこで協力をお願いしたのが、ポールウォーキングを日本で初めて提唱された方で、医師でもある安藤邦彦先生でした。
安藤先生は杏林大学医学部専任講師を経て、1994年から「医療法人さわやか会 安藤整形外科松代クリニック」を開かれている整形外科専門医です。
同時に、公認スポーツドクターにも認定されていて、『街歩きポールウォーキング』(主婦の友インフォス情報社刊)や『キレのあるブレないカラダをつくる! 筋肉バランストレーニング』(新星出版社刊)など多くの本も刊行されています。
先生はノルディックウォーキングをはじめとする既存のウォーキング法を参考にしながら、ポールを身体より前につくといったポールウォーキング独自のやり方を考案。
日本ポールウォーキング協会を設立
さらに、2006年には日本ポールウォーキング協会を設立し、普及に取りかかりました。
シナノが最初のウォーキングポール「REVITA(レビータ)」をリリースしたのも、2006年です。私たちは先生と協力しながら、SNSや動画サイトの発信などに取り組むことで、ポールウォーキングの国内普及に取りかかりました。
安藤先生のような強い発信力を持つ方にマーケティングを手伝ってもらえたのは幸運でした。これは、今で言うインフルエンサーマーケティングのようなものです。
現代は中高年であっても、普段からネットに触れています。インフルエンサーマーケティングは、幅広い層にアプローチできます。
ウォーキングポールのように高齢者がメインターゲットとなる商品であればこそなおさら、安藤先生のような「その道の権威」とタッグを組むことは、市場拡大のためにとても有効なやり方です。


















