「させていただきます」はなぜダメ? 年末年始の挨拶メールでやりがちな "盛りすぎ敬語"ワースト5
しかし、許可を得るべき相手がいない、または相手が漠然としている場面で使うのは、やはり慇懃無礼で盛りすぎです。
例文のような休業案内でも、絶対に使えないわけではありません。例えば、業種柄、一般の企業とは異なる期間に長期間休業したり、急な休業で常連客に迷惑をかける可能性があったりするなら、見立てとして使えないことはありません。
一方、ほとんどの企業が休んでいる時期の休業なら、ことさら恐縮して「誠に勝手ながら」「させていただきます」と書くのは、へりくだりすぎといえるでしょう。そもそも年末年始に休みを取ることは当たり前の権利であり、常識です。
今年の感謝を伝えるメールの最後に、シンプルな業務案内として「年末年始の休暇は下記のとおりです」「年末年始は下記のとおり休業いたします」と明記するのがほどよい表現です。
「ご自愛」「ご査収」、見慣れた言葉に落とし穴
「ご自愛」「ご査収」など、相手の行為に使う言葉の冒頭に「ご」をつけるのは、尊敬語として正しい用法です。しかし、よく知っているつもりの言葉ほど、ミスしやすいもの。他の言葉との組み合わせによっては、全体として盛りすぎになってしまい、せっかくの気配りも迷走してしまいます。
体調に関する言葉は繊細なもの。相手の健康状態によっては、推測しすぎる人と受け止められることがあります。書いたほうは気づかいのつもりの「お疲れは出ていませんか」であっても、相手は「顔色が悪かったのだろうか」「やつれて見えたのだろうか」と、かえって心配することもあるでしょう。



















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