「りんご1日1個で医者いらず」は【高血圧】にも当てはまる? "脳卒中多発地帯"での驚きの実証結果

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この地域特有の健康問題に注目した佐々木教授は、地域住民を対象とした大規模な疫学調査を開始します。すると、非常に興味深い傾向が見えてきました。

東北地方全体で見ると食塩の摂取量は比較的多いにもかかわらず、りんご栽培が盛んな地域では、住民の血圧が低く、脳卒中による死亡率も低いことがわかったのです。

この発見は、単なる偶然ではないかという疑問を呼びました。そこで佐々木教授は、「りんごに多く含まれるカリウムが、ナトリウムの過剰摂取による血圧上昇をやわらげているのではないか」という仮説を立てたのです。

この仮説を検証するため、研究チームはさらに詳細な調査を行いました。りんごを日常的に食べる習慣がある人と、ほとんど食べない人の血圧を比較したところ、りんごを食べる習慣がある人の血圧はあきらかに低く、尿中のナトリウムとカリウムの比率(ナトカリ比)も低いことが確認されたのです。

ナトカリ比の低下は、体内のナトリウム過剰をカリウムが緩和していることを示す指標であり、血圧コントロールにおけるカリウムの重要性を裏付けるものでした。

高血圧でも「りんご1日1個で医者いらず」

さらに、研究は実験段階へと進みます。秋田県内の農村地域で「りんごを1カ月間、毎日食べ続ける」という介入実験を実施したところ、被験者の尿中ナトカリ比は低下し、同時に血圧も有意に下がることがあきらかになったのです。

これは、日常の食生活にカリウムを多く含む果物を取り入れるだけでも、血圧改善に効果がある可能性を示す貴重な証拠となりました。

この研究が示す意義は非常に大きいといえます。高血圧や脳卒中といった生活習慣病の予防には、減塩だけでなく、カリウム摂取を増やすことが重要であることを示唆していたからです。

「りんご1日1個で医者いらず」という格言があります。これはイギリス由来のことわざで、英語では「An apple a day keeps the doctor away」というのですが、この研究結果はそれを証明したかたちになります。

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