花王「アタックZERO」CM出演の"彼"は何者か? サッカー日本代表・W杯連続出場を支え続けた《裏方のプロ》キャリア26年の軌跡
99年はアディダスとJFAがオフィシャルサプライヤー契約を結んだ年。「日本代表にも専任のホペイロが必要だろう」という話になり、山根さんの派遣が決定。麻生さんと2人でさまざまな年代の日本代表のサポートをすることになったのだ。
それから26年という長い年月が経過。山根さんは2002年日韓大会、10年南アフリカ大会、14年ブラジル大会、18年ロシア大会、22年カタール大会と、5回のワールドカップ(W杯)を経験した。そして50歳になった節目の今年、まさかのCM出演の話が舞い込んだ。
発端は、24年11月にJFAが花王の衣料用洗剤ブランド「アタック」と、JFAソーシャルバリューパートナー&JFAサポーター契約を締結したことだった。日本代表やなでしこジャパンなどの代表活動時に、オフィシャル衣料用洗剤としてアタックの提供を受けられることになり、その流れからCM制作も決定した。
CM出演で選手たちを改めてリスペクト
アタックZEROシリーズのCMには現在、松坂さん、間宮さんのほか、菅田将暉さん、賀来賢人さん、杉野遥亮さんが出演しているが、山根さんが出ることになったのは「洗濯愛してる旅 ホペイロ篇」。日本代表強化拠点である千葉・幕張の高円宮記念JFA夢フィールドを松坂さん・間宮さんの2人が訪問し、大量の洗濯物と格闘する山根さんの仕事ぶりを探るというストーリーだった。
「撮影は5月の大型連休前に行われましたが、当日は50人くらいのスタッフさんが来られた。大人数でビックリしました(笑)。朝8時頃から15時頃までかけて、多彩な角度から映像を撮る長丁場。僕も初めてだったので緊張しました」と収録当日を振り返る。
有名俳優の2人とはもちろん初対面だったが、非常に気さくで、フレンドリーな空気を作ってくれたという。
「松坂さんも間宮さんもプロなんで、本番に入った瞬間、いきなりスイッチを切り替えて演技に入り込むんです。その姿を見て、『本物のプロだな』と感心しました。そこで自分がモジモジしていたら、何度もやり直さなければいけなくなってしまう。そうならないようにテンションを上げていきました」と、山根さんは笑顔を見せる。
演劇自体は小学校の学芸会くらいしか経験がなかったが、「あまり作り込まず、素人っぽくやってください」という監督のアドバイスもあり、自然体で臨むことを意識した。ただ、セリフがあるので、事前に絵コンテを見て、何をどう話せばいいかだけは自分なりにイメージしておいたようだ。



















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