「"転売ヤー"が消えた?」「結局、倍率高い」 抽選が行われた高級タワマン《セントラルガーデン月島 ザ タワー》"転売規制"で露呈した「残酷な現実」
実際、かつて私が住んだ大規模タワマンでも引き渡し直後に売り出しが集中し、指し値(希望する売買価格を自分で指定する注文方法)が通りやすい時期があった。ローンを利用して購入した売り主にとって長い売却活動は負担となるため、早く売却するために価格を下げざるをえないためだ。
とはいえ、この現象は一時的なもの。1年もすれば供給が減るため、希少性が高まり、そこから本格的な価格上昇気流に乗っていく。そのときに得をするのは誰だろうか。ギリギリの資金計画で挑むサラリーマン投資家ではない。
ローンの返済が負担とならない(あるいは現金で購入した)、より資金力のある投資家だ。彼らは長い売却活動も苦にならない。つまり、すでに富んでいる者がより有利になるという構図は、これからも変わらないのだ。

今回の「三井不レジの規制」はどう波及するか
ならば、この規制は効果を生んだのだろうか。
今、「セントラルガーデン月島 ザ タワー」で検索すると、記事冒頭のように「蓋を開けてみたら抽選の倍率はやっぱり高かった」などといった情報にたどり着く。少なくとも無抽選でどの部屋でも買えるような状況にはなっていないようだ。
豊富な資金力を武器にした投資家が多数参戦したのか、それともこれをチャンスととらえた実需層が奮闘したのだろうか。どれだけの投機層が購入を断念したのか、情報が少なく結論を出すのは、まだ時期尚早。これからの詳しい分析を待ちたい。
タワマン愛好家として、そして“実需”としてマンションに住み続けてきた1人として、そのマンションに住みたいと希望する人がきちんと住めるような、そんな時代が来ることを熱望している。
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