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「"転売ヤー"が消えた?」「結局、倍率高い」 抽選が行われた高級タワマン《セントラルガーデン月島 ザ タワー》"転売規制"で露呈した「残酷な現実」

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  • 西岡 孝洋 元フジテレビアナウンサー、1級ファイナンシャル・プランニング技能士
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私は明確に“実需”層のつもりなのだが。そんなことを考えていた矢先、三井不レジの“決断”が発表された。

実需か、投資(投機)か。

この問いに答えるために次の状況を想像してほしい。

あなたは1億円で自分が住む新築マンションを契約した。しかし引き渡しは3年後と、かなり先だ。

するとその1年後、もっと魅力的な3億円の新築マンションが出てきた。あなたにはそれを購入できるほどの貯金はないが、どうしてもこのマンションに住みたいと思うようになった。

そこでマンション市場を調べると、あなたが契約した1億円の部屋と同じような間取りが、今2億円で売買されていることがわかる。

あなたは考える。「1億円の部屋を売って、利益を元手に3億円の部屋を買えないだろうか?」と。

さて、この行為は実需か? 投資(投機)か? あなたは“転売ヤー”なのか?

地上48階建ての高層階ラウンジから見る景色にも期待できる(画像:三井不動産レジデンシャルのサイトより)
ちなみにマンションからの眺望はこんな感じになる予定だという(画像:三井不動産レジデンシャルのサイトより)

本来は曖昧なはずの「実需」と「投機」

行為としては投資(投機)に見えても、その目的は実需。この例が示すように、実需と投資の境界線は、実はとても曖昧だ。ある大手デベロッパーの社長は新聞のインタビューで「投機か実需かを見極めるのはデベロッパー側としても難しい」と答えている。

生活しているマンション価格が予期せぬ値上がりをしていると知れば、売却して含み益を取り出したいと思うのが人間の性。市況が崩れる前に利益を確定させたい、と、焦るような気持ちすら生まれるはずだ。そして、結果的に利益が出れば、外からは投資や投機のような行動に見える。

本来は曖昧なはずの実需と投機。この2つを線引きし、投機を排除する。それが、三井不レジの狙いではないだろうか。

では、三井不レジは、なぜ、引き渡し「前」の転売を“投機”と考えたのだろうか。

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【それでも今回、三井不レジは踏み込んだ】

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