週刊東洋経済 最新号を読む(5/23号)
東洋経済オンラインとは
ビジネス

「『ドンペン』の悪夢がまた…」「変える意味ある?」 JR東日本《Suicaのペンギン変更》考えうる"悪手すぎる選択"をした背景

7分で読める
  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
2/4 PAGES
3/4 PAGES

そう考えると、26年以降は新たなキャラクターは設けない、という方向性もあるように見えるが、JR東日本の発表では、キャラクターの廃止ではなく、あくまでも「刷新」とのことだ。

いずれ新しいキャラクターが発表されるはずだが、1、2の課題は今後も多かれ少なかれ付いてくるはずだ。

キャラクター変更は“いばらの道”

3点目については、「裏事情」というよりは、JR東日本の発表の延長線上の話である。イメージキャラクターは、想像以上に綿密に設計され、厳格に管理されるものだ。

しかしながら、時代が変わり、事業展開も変わっていくとなると、これまでのキャラクターのイメージとのズレが生じてくる可能性はある。継続性と合わせて、変化への対応も重要になっていく。

新サービスの導入、サービス拡充に伴い、あえてキャラクターも刷新して、新たなイメージをアピールしていくというやり方は「先行投資」として意義がある――と考えることもできる。

一方で、キャラクター変更は“いばらの道”でもある。

25年3月、京都の老舗肌ケアブランド「よーじや」は、60年前に誕生したロゴマークを刷新し、あぶらとり紙の表紙の女性「よじこ」(24年に命名)をリニューアルしてコーポレートキャラクターに設定した。やはり、ロゴとキャラクターの変更に対して、反対の声も大きかった。

お馴染みのレトロなデザインから変更された、よーじやのロゴ(画像:同社公式サイトより)

現段階でブランド刷新が成功したか否かを論じるのは時期尚早だが、「よじこ」のキャラクターを活用したグッズを販売したり、「靴下屋」とのコラボソックスを発売したりといった、さまざまな試行錯誤が行われている状況だ。

ちなみに、「よじこ」のデザインを行ったのは、偶然ながら、Suicaのペンギンのデザイナーと同じ坂崎千春氏だ。

どことなくSuicaのペンギンを思わせるキュートなデザイン(画像:よーじや公式サイトより)

キャラクター名は維持しつつも、リニューアルを行った例として、発動機メーカー・ヤンマーの「ヤン坊マー坊」がある。

「ヤン坊マー坊」は1959年に誕生し、長らく天気予報番組を中心に親しまれてきたが、14年に放送を終了。現在に至るまでキャラクターのデザインは何度も更新されており、現在で9代目となる。

次ページが続きます:
【現在の「ヤン坊マー坊」の姿】

4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象