《秋ドラマの3強》が意外と苦戦…「もしがく」「ちょっとだけエスパー」「ロイヤルファミリー」の超豪華キャストドラマは"失敗作"なのか?

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まず「もしがく」は、第3話でコンビ芸人・コントオブキングスの彗星フォルモン(西村瑞樹)と王子はるお(大水洋介)のボケとツッコミを入れ替えることで才能が覚醒されたシーンあたりからムードが変化。

コワモテで無口な用心棒・トニー安藤(市原隼人)も演技への真摯な姿勢や才能を見せはじめるなど、三谷作品らしい小さな奇跡が起きはじめています。

「小さな奇跡が起きることで回を追うごとに多彩なキャラクターへの愛着が増し、どんどん続きが見たくなっていく」のは、三谷作品ではおなじみの現象。

また、三谷作品は「王様のレストラン」(フジテレビ系)などがそうであったように、放送中盤から終盤、さらには終了後に評価される作品が多く、「もしがく」もそのムードが漂いはじめています。

宮藤官九郎さんなども含め劇作家、特に喜劇が得意な人のドラマ脚本は、見れば見るほど好きになっていくような作品が多いため、むしろこれからが勝負でしょう。

もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう
実力派俳優たちが演じるキャラクターが「小さな奇跡」を起こせるか(画像:フジテレビ「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」公式サイトより)

期待感は再び高まりつつある

次に「ちょっとだけエスパー」は、11月4日放送の第3話で初めて「縁日に来ていた人々が爆発で死ぬのを止める」という重大なミッションに挑戦。さらにラストでは「エスパーを発現させる文太の薬を、四季が風邪薬と間違えて飲んでしまう」という何かのきっかけになりそうなシーンもありました。

また、エスパー仲間の桜介(ディーン・フジオカ)、半蔵(宇野祥平)、円寂(高畑淳子)の抱える秘密も徐々に明かされ、さらに謎の大学生・市松(北村匠海)が暗躍。

「ノナマーレ」の社長・兆(岡田将生)も「正体不明の未確認因子が存在している」ことを明かすシーンがあるなど、明らかに物語のテンポを上げ、展開が変わってきた様子がうかがえます。

さらに「ヒーローの恋はアイドルの恋以上にあってはならない」として、兆から人を愛することを禁じられた文太が四季を愛しはじめる……という切ない展開も加速度を増していくのでしょう。

中盤から終盤にかけて野木さんらしい社会問題を絡めた展開を予想する声もあるなど、期待感は再び高まりつつあります。

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