コンサル出身者が辞めて何年経っても大切にしている"1年目の教え" ロジックツリーの超基本

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②全体が俯瞰できるようになる

ロジックツリーが描けるようになると、問題の全体像が見えるようになります。

多くの人は、話を構造化できずに、思いつきでバラバラと議論してしまいがちですが、ロジックツリーが描けるようになると、それぞれの話が、全体の中でどういう位置づけなのかが頭の中で視覚化されます。

その結果、何が大事な話で、何が瑣末な話なのかの区別がつくようになります。全体像からいって、本当に重要な話は何なのか、という判断ができるようになるのです。

ロジックツリーのそれぞれの分岐は同じ重要度ではなく、ある分岐には60%のウエイトがあり、他の分岐は10%や5%だったりします。ロジックツリーに慣れると、その60%なりのウエイトがある、もっとも大事な幹はどれであるかが見極められるようになります。

この重要度の判断ができるようになると、次の2点ができるようになります。

多くの人が捨てることができない理由

③捨てる能力が身につく

重要度が判断できるようになってくると、いらない部分を捨てて、自信をもって重要な部分にだけフォーカスして時間を使うことができます。重要な部分だけをやって、あとは捨てる。捨てることができると、非常に効率的に、速いスピードで仕事が進められます。

多くの人が捨てることができないのは、捨てる勇気がないのではなく、単に何を捨てていいのかの重要度がわからないからです。どれも大事な気がして、捨てる判断がつかない。

だから捨てられない。

捨てるためにはロジックツリーを使い、全体像を描き、幹の部分と枝葉の部分を区別できるようになることが必要です。

④意思決定のスピードが上がる

重要度の判断ができ、捨てることができれば、結果的に意思決定のスピードが飛躍的に上がります。ひとつの事案を何日も検討することなく、一瞬で物事が判断できるようになるからです。そして、その判断も的確なものになるため、仕事全体の質が上がります。

P85
(画像:『コンサル一年目が学ぶこと』)

実際にロジックツリーを身につけるためにはどんな方法があるでしょうか? 現在は事業開発コンサルタントとして、またソプラノ歌手としても活躍する、秋山ゆかりさんが新人時代に行ったユニークな方法をご紹介しましょう。それは、毎朝、通勤電車の中で、とにかく目に入るものすべてを使って、ロジックツリーを立てるというものでした。

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