コンサル出身者が辞めて何年経っても大切にしている"1年目の教え" ロジックツリーの超基本

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それでは『新版 問題解決プロフェッショナル「思考と技術」』に書かれている「痩せるには?」という例題を引用しながら、さらに説明しましょう。

まず、「痩せるには?」という論点をツリー上に分解していき、漏れなく、ダブりなく、論点を洗い出します。この例では、分解の結果、6つの論点に分解されます。

P81
(画像:『コンサル一年目が学ぶこと』)

論点を整理したあと、6つの論点について、数値分析を加えます。「基礎代謝率を上げる」という論点については、たとえば、年齢別の基礎代謝率の平均値を調べて、対象人物の代謝率と比べて向上余地が何%あるのかを調べる。あるいはその人物の筋肉量を調べて、トレーニングで増やすことのできる筋肉量と、トレーニングの時間投入量のようなものをグラフにしてみる、といった形での分析が可能です。

その結果を受けて、「これが、痩せるためにもっとも重要でインパクトがある」と思われるものを、アクション案に落とし込んでいきます。

もちろん、うまく使いこなすためにはトレーニングが必要ですが、手はじめに基本から勉強したいのなら、本でそのエッセンスが学べます。

ロジックツリーを学ぶ4つの意義

ロジックツリーのスキルを身につけたいと思っている人も多いと思いますが、そもそも、なぜこれらのスキルを学ぶ意義があるのでしょうか?

コンサルタント出身者の意見を総合すると、次の4点が浮かび上がってきました。

①一生使える

ロジックツリーや問題解決手法は、時代に左右されないもっとも基礎的なスキルです。そして、一度覚えてしまえば一生使えます。繰り返し役に立ち、応用することができます。

わたしが新卒で入社してからすでに20年以上が経っていますが、そのときに書かれた本は、いまも古くなっていません。伝説的なコンサルタントである大前研一さんや堀紘一さんが新人だった、さらに15年〜20年前も、コンサルティングは同じ手法を使って行われていました。

つまり、30年~35年間、基本的な方法論は、まったく変わっていないことがすでに証明されています。いまでも問題解決手法と言えばまずはロジックツリーですし、それは今後も変わらないでしょう。

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