就職人気ランキングに「うんざり」 人事担当者71名が明かす、人気の"賞味期限"が短い理由
ところで、多くの人事担当者が目まぐるしく変化する人気ランキングにどう向き合うべきか、苦慮していることがうかがえました。
「当社では、人気ランキングの動きと実際の新卒採用の成否はあまり関係していません。しかもせっかく採用しても、相当数がすぐに離職してしまいます。担当レベルではランキングにうんざりしていますが、経営陣がランクダウンや同業他社比較を気にしていることから、無視するわけにもいかず、対応に苦慮しています」(外食)
「企業イメージアップのために、芸能人を使ったプロモーションを展開しています。従業員・組合からは『芸能人に払う金があるなら給料に回せ』という批判が出ています。人事部門内でも、『まったくのムダ金だ。ランク争いとは距離を置くべき』という強硬意見があります」(機械)
いま、大半の大手企業がランクアップを目指してメディア・SNS・就活支援会社などの対策に多額の予算を投じています。この状況を覆し、ランク争いから距離を置くあるいは離脱することは可能でしょうか? 可能という意見と難しいという意見がありました。
新卒学生からの人気はやはり重要
「可能です。当社では、すでに年間採用数の6割超が中途採用で占められており、新卒採用の重要性は着実に低下しています。企業イメージ重視の新卒採用と違って中途採用では職務内容や待遇が重要で、ランク争いから離脱して新卒採用の応募者数が減ってもそんなに大きな影響はないでしょう」(金融)
「難しいです。単純業務が完全にAI化されたら、新卒採用のニーズはかなり縮小するでしょう。が、いったいいつになることやら。ただでさえも苦戦している新卒採用をさらに不利にしないために、ランク争いに注力せざるを得ません」(IT)
将来はともかく現時点では、新卒採用なしで人材ニーズを充足できる大手企業は少数派でしょう。就職人気ランキングに人事担当者が一喜一憂する状況は、まだまだ続きそうです。





        
        
        
      
        
      
          
          
          
          
        
        
        
        
        












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