1年ほどで借金は完済でき、念願だったボクシングジムに通い始める。そして約1年後、プロテストに合格し、27歳でプロボクサーになったのだった。
その裏には、ホストらしいこんなエピソードがある。
「1回プロテストに落ちたんです。クリスマスにお店でイベントがあって、その翌日がプロテスト。準備もできず、ほぼ寝ずに受けたら、普通に落ちました(笑)」
28歳で歌舞伎町のホストに
そして28歳のときに上京。日本最大の歓楽街・歌舞伎町のホストクラブで力を試したかったのと、ボクサーとしての活動環境も東京のほうが充実していると考えたからだった。
京都のときと同じく、最初はホストに専念し、収入が安定したらボクシングにも力を入れようというプランである。
新しい土地で、最初はやはり客がつかない。東京は家賃も高く、実家で貯めた貯金もどんどん減っていく。辞めていった同期もいた。
ボクシングができるようになるのか、と不安になることもあったが、1年ほど経つと売り上げが安定。ボクシングにも注力できるようになったのだった。
実際にジムでの練習を見学させてもらった。念入りにストレッチをした後、シャドーボクシング、サンドバッグ、ミット打ちをこなしていく。
インタビュー中の柔和な表情とは打って変わり、真剣そのもの。筆者や撮影するカメラマンの存在など目に入らないかのように、一心不乱に約2時間の練習に打ち込んでいた。
前述したように、大和さんの1日は実に忙しい。練習の後、夜はホストクラブに出勤、閉店後の深夜にランニング。このスケジュールだけで、どれだけストイックなのか伝わってくる。


















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