「顧客はウソをつく」「何を聞けばいい?」ビジネス現場で超重要な「深いヒアリング技術」4大ポイント

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【2】過去の「事実」を収集する

意見を聞くとウソをつかれてしまうヒアリング相手も、「事実確認」に対しては、とても正しい回答をしてくれます

事実というのは、解釈の幅のない情報です。

たとえば、「昨日は何時に起床しましたか?」「ここに通勤するのにどんな交通手段でやってきましたか?」などです。

収集した事実には「理由」を尋ねることで、深い情報に降りることができます。たとえば「なぜ起床時間はその時間なのですか?」や「なぜその通勤手段なのですか?」など。

「意見」にはウソをつくヒアリング相手も、「事実に対する理由」ではウソがつきにくくなります

こういった、ウソをつく余地がない範囲の質問によって情報を聞いていくことで正しい回答を重ねて持ち帰ることができるようになります。

「事実」を材料として「推定する」

【3】収集した事実から「裏の構造」を炙り出す

ヒアリングでたどり着きたいゴールは、「お金を払ってまで解決してほしいと望まれる課題は何か?」「このソリューション案で本当にお金を払うほどの解決になっているか?」ですが、それは直接的にヒアリング相手が話してくれることではありません。

「このサービスがあったらお金を払いますか?」や「このソリューションで課題は解決されると思いますか?」は意見であり、意見を聞く限りはウソをつかれてしまうからです。

なので、じつは、新規事業のヒアリングとは、スキル②を駆使して集めまくった膨大な「ウソのつきようのない事実」を材料として、構造を組み立て、「推定する」ことによって見出していくということなのです。

「その時間に起きて、その通勤経路で出勤しているのであれば、きっとこういう課題に直面しているのではないか」

そんなことを考え、構造を深く深くつくり上げていく作業なのです。

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