「顧客はウソをつく」「何を聞けばいい?」ビジネス現場で超重要な「深いヒアリング技術」4大ポイント

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顧客ヒアリング
新規事業開発における「正しいヒアリング」について解説する(写真:EKAKI/PIXTA)
「サラリーマンに新規事業なんてできるわけがない」。かつてよく囁かれた意見は、いまではすっかり影を潜め、多くの企業から「新規事業」が続々と生まれている
ただ、新規事業は生まれるものの「大きなビジネスにならない」「人は育つが、育った人ほど辞めてしまう」など「次なる課題」に直面している企業は少なくない。
これまでに230以上の日本を代表する企業の新規事業を支援し、累計2万3000を超えるプロジェクトの創出に関わってきた「新規事業のプロ」である麻生要一氏が、この度、6年ぶりの新著新規事業の経営論を上梓した。
「1→100に必要な全仕組み」をはじめ、新規事業のすべてを書いた決定版である同書は、発売たちまち増刷が決まるなど、早くも話題を呼んでいる。
その麻生氏が、「新規事業開発に必須の"ヒアリングスキル"」について解説する。
【この記事の前半】
「『買う』『欲しい』と言ったのに…」なぜ顧客はウソをつく?3つの構造的理由

「意見」を聞いてはいけない

『新規事業の経営論: 100億円超の事業をつくる18のシステム』
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本記事の前半(「『買う』『欲しい』と言ったのに…」なぜ顧客はウソをつく?3つの構造的理由)では、新規事業をつくるために顧客にヒアリングにいっても、3つの理由で「ヒアリング相手はウソをつく」「正しく有意義なヒアリングできない」という「不都合な真実」を解説しました。

では、どうすれば「正しいヒアリング」ができるのか?

じつは、新規事業開発における「ヒアリング能力」というのは、それだけをテーマに壮大な研修が展開できるほどに深遠なものであり、そう簡単には極めることができない奥深いものです。

本当は、そんな「深いヒアリング能力」を身につけることでしか「顧客のウソ」を回避して真実にたどり着くことはできないのですが、本記事では、その中でもいくつかわかりやすく重要な要素を切り出して解説します。

【1】顧客の意見や意思を聞かない

前述の構造があるため、ヒアリング相手に「意見」を求めると、必ず好意的なウソをつかれてしまいます。なので、意見は聞いても意味がありません。

つまり「意見は聞かない」が正しいのです。

それでは、意見を聞かずに、何を聞いたらいいのでしょうか?

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