「顧客のところに300回行け」がビジネスに必須の深い訳【専門家が解説】

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しかし、です。ここ最近、急に勉強を始めたチームが身につけた「にわか知識」で思いつくような課題やソリューションなんて、その業界に根ざした人たちがかつて何万回も思いついたであろう内容でしょう。

その程度の仮説をぶつけたところで、それがそのまま「すごいね! それは新規事業になるね!」なんてなるわけがないのです。

しかし、やはり「それでいい」のです。確実に新規事業のプロセスは前に進んでいるのです。

まずは誰もが思いつくようなレベルのアイデアでいいので、それを思いつけるようになったことが進歩ですし、何より、その仮説をぶつけることによって生まれる現場での会話は、1回目や2回目のそれとは比較にならないほど深い意見を引き出せるようになっていると思います。

まだまだ新規事業ができるイメージは持てなくとも、確実に顧客課題の核心に近づいていってはいるのです。

「深遠な課題」までたどり着けるかどうか

思いつきのアイデアをぶつけて「そんなことは誰もが考えたことだ」とあしらわれながらも、それによって深い意見を引き出せるような顧客現場訪問ができるようになってくると、それを重ねていくことによって、次第に「これまで誰も注目してこなかった課題」「これまで誰も試そうとしてこなかったアプローチ」に目がいき、次第に「深遠な課題」に、たどり着いていくようになります。

そして、「この切り口だったら新規事業になるのでは?」という種が見出せるようになってきます。

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