「顧客のところに300回行け」がビジネスに必須の深い訳【専門家が解説】

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「深遠な課題」までたどり着けば、あとは検証を繰り返すことで次第に「新規事業」が形をなしてくるようになります。

もちろん、いきなり思いついたソリューション・アイデアや事業モデルの種がすぐに「すごい」となることはなく、実証をしてみたらまったく解決できなくて失望されたり、新たな切り口だと確信した課題が幻であることに気づいたりなど、何度も行ったり来たりを繰り返します。

そして、そのあとにだけ訪れる瞬間が「これだ!」という仮説検証の結果です。

300回かかって、点と点が「1本の線」でつながる

いかがでしたでしょうか?

以上が典型的な新規事業が出来上がるまでの状態遷移ですが、これだけのプロセスを経るのに、たった30回や50回でできるイメージが持てますか?

30回や50回でその状態までたどり着くのは無理であり、やはり300回くらいが必要

300回くらいかかって集めた情報の点と点が「1本の線」でつながることによって、たどり着くことができる境地こそが、「新規事業ができた!」という瞬間なのです。

改めて仮説検証の掟の解説です。

「300 is 300」。「300回と言ったら300回である」ということを強く伝えたいと思います。

麻生 要一 『新規事業の経営論』著者・アルファドライブ代表取締役社長兼CEO

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あそう・よういち / Yoichi Aso

株式会社アルファドライブ代表取締役社長兼CEO。

東京大学経済学部卒業後、新卒で株式会社リクルートへ入社。社内起業家として株式会社ニジボックスを立ち上げ、創業社長として150人規模まで企業規模を拡大後、リクルートホールディングスの新規事業開発室長に就任。1500の社内起業家チームの創業と、300社のスタートアップ企業の創業期を支援したのち、2018年に起業家に転身し、アルファドライブを創業。

アルファドライブは創業後7年で、200社を超える日本を代表する大手企業での新規事業開発を支援し、創出に携わった新規事業プロジェクト数は2万を超える。230を超える事業が本格的に立ち上がり、成長段階へと移行している。

また、アミューズ社外取締役、アシロ社外取締役などプロ経営者として複数の上場企業の役員も務め、投資家としての顔も持つ。

初の著書『新規事業の実践論』は5万部を超えるベストセラーになっており、待望の2作目となる『新規事業の経営論』は発売前に増刷が決まるなど、発売当初から大きな話題を呼んでいる。

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