この二大巨頭の都内進出は、新潟ラーメンの存在感を一気に全国レベルへと押し上げた出来事である。さらに『我武者羅』など新潟出身の職人たちの活躍もあり、地元のラーメン文化を全国に広げていった。
新潟五大ラーメンに含まれないエリアでも新たな動きがある。上越の『食堂ミサ』系味噌ラーメンを継ぐ『雪ぐに』は、濃厚ながらもまろやかな味わいで人気を集めており、新潟ラーメン文化の懐の深さとさらなる可能性を感じさせる。
山形・新潟のラーメン文化に共通していること
こうして見ていくと、山形と新潟のラーメン文化は、どちらも“文化をどう磨くか”という視点で動いていることがわかる。
山形は行政主導で「まちづくり」としてラーメンを育て、生活の味を観光資源に変えていく。新潟は民間のチャレンジ精神が先導し、それを行政が後押しする形で広がってきた。アプローチは異なるが、いずれも根のある文化を基盤としている。
「ラーメン消費額日本一」の座を競い合う山形市と新潟市。その数字は、単なる食費統計ではない。ラーメンを通じて人が集まり、経済が回り、地域の誇りが醸成される──そんな文化の成熟度を示す指標でもある。
山形と新潟の両雄は、互いに刺激を与えながら、これからも日本のラーメン文化を熱く牽引していくに違いない。
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