「EF81」万能選手の電気機関車"ハチイチ"の記憶 ブルトレから貨物まで牽引、「日本海縦貫線」の主力
そして、EF81形の活躍といえば日本海縦貫線を抜きに語ることはできない。
日本海縦貫線は、東海道・湖西・北陸・信越・白新・羽越・奥羽など、電化方式が異なる各線からなる路線の総称である。冒頭でも述べた通り、EF81形の開発の狙いはこの各線を同一の機関車で直通運転することであり、69年の北陸本線・糸魚川―直江津間の直流電化開業とともに登場した。
 
本格的に広範囲で運用されるようになったのは、74年の湖西線開業に伴って敦賀機関区に配置されたころからである。日本海縦貫線をEF81形が通しで牽引した列車としては、寝台特急「日本海」や「トワイライトエクスプレス」などの優等列車やコンテナ貨物列車が挙げられる。
カラフルだったEF81形
福井出身の筆者は、年少のころから地元である日本海縦貫線の機関車の歴史を数多く見てきたつもりだが、EF81形の進化も興味あるところだった。その1つは塗装の変化である。
EF81形の塗色はもともと、国鉄の交直流両用電気機関車の標準色であるローズピンク(赤13号)であったが、のちに本来は交流用電気機関車の標準色である赤い塗装(赤2号)の車両が登場した。
国鉄末期に大分運転所に配属された機体が塗り替えられたのが最初とされるが、九州内は基本的に交流電化であるがゆえの処置であったのだろう。この赤色はJR東日本にも広がり、ブルートレイン「北斗星」牽引の専用機もこの色をベースに流れ星を描いていた。赤2号の車両は日本海縦貫線も走った。
 
日本海縦貫線を走ったEF81形では、ボディの下部に白線を巻いた塗装もあった。これはJR貨物の所属車で、初期に製造された車両の更新工事済みの目印だった。





 
         
         
        
       
        
       
           
          
         
          
         
          
         
         
         
         
        












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