「EF81」万能選手の電気機関車"ハチイチ"の記憶 ブルトレから貨物まで牽引、「日本海縦貫線」の主力

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国鉄分割民営化・JR発足後の89年には、JR貨物が新たなタイプとして500番台を新造した。これまでの赤色系主体の塗装を一新し、青の濃淡の塗り分けと白に近いライトグレーという塗装でデビューしてEF81形のイメージを大きく変えた。このカラーリングは日本海縦貫線の海の色と雲も表しているという。91年には本州―九州間貨物列車用として450番台も登場した。こちらはボディ下方に水色の帯を加えた塗装となった。

EF81 500 JR貨物
雨上がりの紅葉に映えるカラーリングのEF81形500番台(撮影:南正時)
EF81 450番台
新緑にも映えるカラーリングのEF81形450番台。500番台と比べて車体下部に水色のラインが入っているのが塗装の違いだ(撮影:南正時)

EF81の花形「トワガマ」の思い出

日本海縦貫線をロングランしたEF81形の運用で花形だった列車といえば、やはり大阪―札幌間を結んだ寝台特急「トワイライトエクスプレス」であろう。本州内は原則として、客車と合わせたダークグリーンと黄色の専用塗装のEF81形が牽引した。

筆者は89年7月の営業開始を前に関西や北海道の財界関係者、一部メディア関係者向けの特別試乗会に招待され、大阪―札幌間に乗車したのが最初の体験だった。乗車前に大阪駅のホームの先端に行き、後にトワイライトエクスプレスの機関車(カマ)=「トワガマ」と呼ばれるようになった専用塗装のEF81形を見たとき、その長い行路への期待に胸躍らせたものだ。

トワイライトエクスプレス EF81 専用機
北陸本線湯尾付近を走る「トワイライトエクスプレス」(撮影:南正時)
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