宇都宮の「渋滞名所」、LRT開業後どう変わったか 車から通勤客移行で大幅改善?交通量増えた橋も

栃木県の県庁所在地である宇都宮市は人口約52万人で、北関東では最大の都市。城下町かつ宿場町として栄え、近年は餃子の町としても知られる。この都市の東側を南北に貫くようにして1級河川の鬼怒川が流れており、古くからの中心市街地がある西岸に対し、郊外の東岸は新興住宅地「ゆいの杜」や工業団地が連なっている。
このため、鬼怒川をまたいで東岸と西岸を結ぶ橋がいくつかある。当然ながら橋に交通が集中。とくに平日朝の通勤時間帯は自動車の交通量が多く渋滞も激しい。少なくとも2年前、宇都宮駅につながる栃木県道64号宇都宮向田線(鬼怒通り)の柳田大橋を訪ねたときは、そうだった。
ところが2年ぶりに柳田大橋を訪ねてみると、その様相は一変していた。2年前と同じ平日の朝だったにもかかわらず、交通量が激減していたのだ。2023年に開業した芳賀・宇都宮LRT「ライトライン」が道路交通の改善に大きく寄与したのだろうか。
信号待ちの長い列が「消滅」
ライトラインは宇都宮駅東口停留場から東進し、ゆいの杜や工業団地を経て芳賀町の芳賀・高根沢工業団地停留場に至る全長14.5kmの軌道路線。宇都宮市と芳賀町が施設を保有し、第三セクターの宇都宮ライトレールが運行している。2023年8月26日に開業した。
システムは路面電車方式の軽量軌道交通(LRT)で、鬼怒通りなどに軌道を敷設した併用軌道だ。ただし鬼怒川をまたぐ部分は道路外に軌道を設けた専用軌道。柳田大橋から南へ2kmほどの場所にライトライン専用の橋梁を設けている。
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