《イチからわかる》戦争勃発で数千億円の損害⁉商社の「インテリジェンス部門」で30年活躍したプロが語る"地政学リスク"の恐ろしさ

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個人や企業にとって、いつ起こるともわからない戦争に備えるのは容易ではない(写真 : Sun_stock/PIXTA)
ウクライナ侵攻、イスラエルのガザ侵攻、有事の噂が絶えず囁かれる台湾……。
世界情勢は混迷の一途を辿っているが、戦争が勃発すれば、その国の市民だけでなく、日本の企業や個人にも大きな影響があるのをご存じだろうか。遠い国の戦争でも対岸の火事ではない。
2025年10月に刊行された、世界の“これから”が対話形式でわかる最強の入門書『海外経験ゼロの私に、世界と経済をイチから教えてください!』より、一部を改変・抜粋してお届けする。

地政学リスクの影響は日本にも

先生 中国、ロシア、中東など、世界にはさまざまな紛争の火種、つまりは地政学リスクがあります。こうしたリスクは、遠い世界の話ではありません。

海外経験ゼロの私に、世界と経済をイチから教えてください!
『海外経験ゼロの私に、世界と経済をイチから教えてください!』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

陽菜 距離の近い中国はさておき、他の地域の地政学リスクは、身近とまでは感じませんが……。

先生距離的に遠い地域の出来事であっても、その影響は私たちにも及びます

陽菜 と言われても、実際、どんな影響があるのでしょうか?

先生 例えば2025年6月に、米国がイランの核関連施設を攻撃したとき、原油価格が高騰しました。中東情勢が混乱し、この地域からの原油や天然ガスの供給に支障が出る可能性が高まったためです。

陽菜 たしかに、そういったことがあったような気がします……。

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